おっさん広告賞
昨年の広告界は、
まさに「ソフトバンク旋風」が吹き荒れた一年でした。
白戸(ホワイト)家の一族、特に犬のお父さんは、
もはや社会現象と呼べるほどの人気者になり、
その効果もあってか、ソフトバンクは純増数で1位に浮上、
今もそれを維持し続けています。
もちろん、各広告賞でもソフトバンクCMは高く評価され、
まずTCCのグランプリが決定、
ACCはまだこれからですが、おそらく、これもグランプリを獲るでしょう。
と言うか、他にライバルが見当たらない。
と思っていたら!
やってくれました、「テレビ広告電通賞」。
選ばれたのは、「空白の一日」をテーマにした、
黄桜の企業CMでした。
江川卓と小林繁が28年の時を経て
初めて対面するというこのCM、
私も何かの番組でその制作過程を見たときには、
同じ広告人としての嫉妬や羨望、
一野球好きとしての驚きや感動、いろんな感情が入り混じって、
背中がゾクゾクっとしたのを覚えています。
だから、それが選ばれたことには、
個人的には何の異論もありません。
ただ、逆に言えば、電通賞だからそこまで評価された、とも言える。
それはなぜか。
広告電通賞の審査員は、名だたるクライアントの宣伝部長とか、
なんとか部長とか、そういった方がほとんどです。
つまり、簡単に言えば、
40代から50代の「おっさん」が選ぶ広告賞、
と言うこともできる。
その「おっさん」審査員にとって、「空白の一日」というのは、
間違いなくリアルな記憶の中にある出来事であり、
それが一杯の酒によって和解するという企画は
間違いなく「刺さる」設定だった。
よって、他のどの広告賞でもなく、「広告電通賞」において、
このCMは最高の評価を受けることとなったのです。
しかし、よくよく考えれば、もともと黄桜の広告は
「おっさん」に向けて発信されているものであり、その意味では、
広告電通賞でのこの評価は「期待通り」とも言えるでしょう。
そして、広告の評価なんてものは、
誰が見るかによって当然大きく変わってくるわけで、
その意味では、
「おっさんが選ぶ」「おっさんのための広告賞」
というものが存在したって、全く構わないと思うわけです。
ただ、それだったら名前は「広告電通賞」ではなく、
思い切って「おっさん広告賞」とかに変えたほうが、
いっそ分かりやすくていいんじゃないかと
個人的には思うのですが。
※ちなみに補足ですが、「黄桜」は、
グランプリではありませんがTCC賞も受賞しています。お見事。
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